任天堂、メタバースに対する見解語る

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ゲーム大手企業「任天堂」の古川代表取締役社長は3日、メタバース(仮想空間)に対する見解を語った。

大きな可能性は感じるが、同社が大事している「驚きや楽しみ」を利用者に提供できるかを考慮しなくてはならないと発言。メタバースに関する今後の計画について、それ以上は語らなかった模様だ。

任天堂は3日、2022年3月期の決算短信等を発表。同日に会見も開いており、今回の古川氏の発言は、その時のものだという。同社は業績において、半導体不足などの課題を抱えるが、今後はメタバースを導入した新しいゲームと競争もしていかなくてはならいとの見方が上がった。

ゲーム業界では、メタバースの導入が進められている。先月にゲーム大手企業アクティビジョン・ブリザードを687億ドル(約7.8兆円)で買収すると発表した米マイクロソフトは、同社の最高経営責任者が昨年11月に「ゲーム型メタバースの開発にも注力する」と明かした。

米大手フェイスブックが事業の軸足をメタバースに移すことに合わせて社名をメタに変更して以降、メタバースに対する注目度が急速に高まってきた。インターネットを利用する空間であるという特徴から、暗号資産(仮想通貨)やNFT(非代替性トークン)とも相性が良いとされている。

一方で、メタバースに対する見方は様々だ。「プレイステーションの父」と呼ばれる久夛良木健(くたらぎ・けん)氏は先月、メタバースに否定的な見解を示した。

現実世界に存在することが重要であり、仮想世界に入り込むことに価値を見出せないと主張。分身となるアバターを使うメタバースは、「匿名の掲示板サイト」と本質的には変わらないと述べたという。

また、任天堂とライバル関係にあるセガは昨年12月、メタバースの導入は、ユーザーから歓迎されていることが重要であると説明。ゲームのクオリティを高められるのであれば、導入する可能性があると述べたことが報じられている。

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